旅館に足を運ぶと、そこには私たちを包み込むような温かい空間が広がっています。その空間を作り出すのが「しつらえ」です。ただ実際はよく分からないという人も多いのではないでしょうか?今回はしつらえについて詳しく解説します。
1. 館内のインテリアへのこだわり

旅館のインテリアは、まるで美術館を訪れたかのような美しさ。しつらえが良い旅館とは一つ一つの調度品にこだわりを持っています。

中でも古くから伝わる工芸品を置き特別な空間を演出する旅館も多いです。工芸品はその土地の文化や歴史を物語ります。これらは単なる装飾品ではなく、部屋に深みと奥行きを与えてくれます。

またしつらえの良い旅館の特徴が光と影の演出です。これは日本家屋にみられる特徴です。欧米諸国はとにかく部屋を明るく光を取り込めるだけ取り込むのが特長ですが、日本家屋は影をうまく使い奥深さを演出する特徴があります。

しつらえの良い旅館は傘などの小物へのしっかりこだわります。ビニール傘などは使わないことがほとんどです。
2. 季節を感じれることへのこだわり

季節を感じられるのも旅館ならでは。しつらえの良い旅館は季節を感じる演出へのこだわりがあります。季節の花を飾ることで、旅館の中に季節を取り入れることができます。

客室では季節を表す掛け軸を飾ることで、より季節感を演出できます。 今に座って掛け軸を眺めることで季節を感じることができる旅館がしつらえの良い旅館です。
3. 地域へのこだわり

旅館のしつらえは、その土地の文化や風土を表現する鏡でもあります。しつらえの良い旅館とは地域へのこだわりがある旅館のことと言えます。

お土産もまた地元の品を揃えることがほとんどでしょう。地元の良さを知ってもらい,旅の始まりと終わりの中間地点となる旅館としての大事な役割といえます。
4. 食器へのこだわり

食事の器も、旅館のしつらえの一部です。伝統的な器は、料理の味を一層引き立てます。また季節の器を使うことで、食事もさらに楽しくなります。

季節の器を使うことで、食事もさらに楽しくなります。